今回は「相場が上下する背景には何が隠されているのか?」ということで、
価格変動のメカニズムについてお話していきたいと思います。
こんにちは、谷あきらです。
今回は前回の相場解説記事の続きとなります。
前回の記事をまだ読んでいないという方は先に前回記事を読むと、
内容がわかりやすいんじゃないかなと思います。
▼前回記事

皆さんが普段見ている相場。
当然上がったり下がったりしているわけですが、このような価格変動がなぜ起こるのかについて今回はお話したいと思います。
なぜ価格変動が起こるのか?
まず、ドル円が110円、111円、112円と上昇トレンドを組んでいたり、
逆に110円、109円、108円と下がっている時、この価格変動はどのような仕組みで起こっているのでしょうか。
こちらの図をご覧下さい。

現在が1ドル110円だとします。
例えば世界中から「ドルを買いたい!」と思う人が増えてくると、
ドルの価値は上がっていきます。
これは別にドルだけではなくて世の中のものも全く同じ仕組みになっています。
供給は変わらないけども、需要が増えていったら価値っていうのは上がっていきますよね。
少し前なんですが、フィギュアスケートの羽生結弦選手がオリンピックで金メダルを取った直後、
東北の復興支援ということでチャリティーオークションで自身のフィギュアスケート靴を出品しました。
僕もリアルタイムでヤフオクを見ていたら、
最初は1000円くらいの値段だったんですが、そこから値段がどんどんどんどん上がっていき、
最終的には確か800万円くらいで落札されたということでニュースになっておりました。
すごいですよね笑
それと全く一緒で物の値段というのは、供給が一定であれば欲しい人が増えれば増えるほど価値が高くなっていきます。
話を図に戻すと、ドルの人気が高くなった理由としては、
例えばアメリカ経済が上向いている、アメリカの経済が上向きそうな発表があった・・・等、本当に様々だと思います。
するとドルが欲しい人が増えるので、ドルの価値は高くなり、
先ほどまでは1ドル=110円でしたが、1ドル=111円に変わります。
ではまた話を元に戻して1ドル=110円とします。
今度は逆に円が不人気になってしまった場合どうなるでしょうか。
例えば日本経済が落ち込んでいたり、今後消費税が増税されるので景気の冷え込みが予想されたり、
日銀の金融政策の発表でちょっとネガティブ発言が出てしまったとか要因は先ほどと同じで様々だと思います。
「日本の経済が危ういから、円っていらないよね」と円が不人気になったとします。
すると、どうなるかというと、これも1ドル=111円となります。
ちょっと頭が混乱してきますがどういうことでしょうか。
要は今まではドルと円が1対1の関係だったのが、円の価値が下がったということで1だったのが0.9とか0.8とかになったわけです。
なので、当然1対1の関係に戻すには今までと比べて円を多め目に払わないとドルと1対1の関係では交換はできませんよということなんです。
そういった理由から、今までは1ドル110円だったものが、円が不人気になってしまい価値が下がってしまうと、1ドルが111円といった値段に変わります。
俗にですねこれが円安ドル高と言われる現象になります。
ただ1ドルは110円だったのが111円というと、なんだか値段が上がっているように見えるんですが、実際は円の価値が下がってドルの価値が上がっているということです。
最初のうちは頭がこんがらがってしまうところだと思います。
説明している僕自身も最初は「なんで円が高くなってるのに円安なの?!」と悩みましたが、
あくまでこれは交換比率を表していますので今までは1ドルと110円という価値が対等だったものが、円の価値が当然下がれば1ドルと110円は対等じゃなくなりますよね。
なので110円ではなくて111円にしないと、ドルと円は天秤にかけた時で釣り合いませんよといった意味になります。
値上がりする背景にある2つの理由
これまで、
・1ドル110円がドル人気で1ドル111円に
・1ドル110円が円不人気で1ドル111円に
という流れで説明してきましたが、これをグラフにすると以下のような図になるかと思います。

すごく単純なグラフになりますが110円スタートで111円、
111円から今度110円に戻り、そして更にまた111円に上ったグラフです。
注目して欲しいのが、110円から111円に値が上がっている時です。
この場合、単純に「ドル円が110円から111円に上がったんだ~」と思ってしまうんですけども、
先ほどお話したとおり、この背景には以下の2つの理由が隠されています。
ドル円が上昇した理由
①ドルが買われている
②円が売られている
復習すると、ドルが人気で価値が上がると値段も上がりますが、
円が不人気になったことで円が売られたことによって111円に上がることもあるということです。
グラフでは同じ動きをしていますが、
実は背景を見てみるとまったく別の理由でこの値動きが行われているということがわかりますね。
このように相場の背景に隠された理由を知ることによって、
今後の相場の展開が読めるようになってきます。
どちらの通貨も人気が出たら?

余談ですが、1ドル110円だったものが今度はドルも円も同時に人気になったとしましょう。
するとどうなるかというと、当然値段は変わらずということになります。
レンジ相場の時も一見何も値が動いていないように見えて、同時に買われていたりするとレンジ相場になりますし、同時に売られていたりしてもレンジ相場に変わります。
なのでまとめると、通貨ペアの変動をただ見るだけではなく、その背景に隠された理由を探っていきましょうというのが今回お伝えしたいところになります。
ドル円が上がっているのであれば、それはドルが買われているのか?もしくは円が売られているのか?はたまた、その両方なのか?というように、
背景に隠された動きを理解していくことをおすすめします。
これを理解すると、どの通貨が現在相場の中でパワーを持っているのかを把握できます。
その通貨がわかると、数秒後・数分後の相場の動きがある程度予測できるということになります。
最初は難しいかもしれませんが、基本的な相場の仕組みとなるので、
是非、理解してご自身のトレードに活かしてみてくださいね!
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